今日のVTR 『毎日英会話』
どうぞ ご覧くださいね!
― 否定的な感情もやさしく受け入れる ―
忘れてはならないポイントがあります。
それは、子どもの感情を否定しないことです。子どもの感情のなかには親好みでないものもあるでしょう。なんでこんなところで怒るのかとか、泣くのか・・・など。でも、ひとまずは、そういう感情を持っていると受け止めてほしい。個性は感情のなかに現れると言いました。それが否定されてしまうのは、個性が否定されてしまうということになるからです。
個性は否定されるとしぼんでしまい、ふたたび現れてくるのをいやがります。「また否定されてしまう」と恐れるからです。
子どもが持っている肯定的な感情は、もちろん否定的な感情も、まずはそのまま受け入れてほしいのです。
「嫌だよ。やりたくないよ」
「あらそうなの」
では、これで終わってしまいます。そうならないようにするために、
「どうして?」
「あらそう。でもどこがきらいなの?」
という言葉をはさんでみてはどうでしょうか。ただし、ぶっきらぼうに、ではなく、本当にどうしてなの?と聞きだすように、です。
「だってきらいなもんはきらいなんだもん」
「でもね、ここがとくにきらいってあるでしょう?」
「う~んとね。それはね、こうで、ああでぇ・・・」
ていねいに、共感的に聞いていると、どうでしょう、いろんな感情がより細やかに顔を見せてきました。
残っていた50のうちのいくつかがでてきた可能性があります。あるいは子供の言葉をくりかえすという手もあります。
「嫌だよ・・・」
「ふーん、イヤなのね」
これは、子どもが自身の感情を言葉にするのを手伝ってあげるということです。これはとても大事なことです。なぜなら、感情はそのままではうまく言葉にならないからです。子どもだけでは感情に忠実な言葉を外にだすことができないのです。
「おもしろい感じ方をするのね。ママにもうちょっと聞かせて」
ていねいに、共感的に聞いていると、意外な理由が発見できるかもしれません。それが本質的な解決法を含んでいる可能性はおおいにあります。
インタビュアーはお母さんです。
子どもの本当の気持ちを、ぜひ、たくさん引き出してあげてください。
◯ 「どうしてそう感じるの? ママに教えて」
「おもしろい感じ方をするのね」
「あらそう。どこがきらいねの?」
✕ 「わからない子ね」
「何でもイヤばかりなのね。もういいわ。」
汐見稔幸 この「言葉がけ」が子どもを伸ばす!
認定こども園せいれんじ