今日のVTR 『ヨコミネワークと底上げ教育』
どうぞ ご覧ください!
― このひとことに、たくさんのメッセージが含まれている ―
「疲れちゃった」
「何いってんのよ!」
ときにはいいかもしれません。「何言ってんのよ」が、友達のような感覚で励
まし、応援している言葉であれば効果があります。笑いながらがんばれるでしょ
う。でも、本当に疲れ果ててしまっているとすれば、SOSを無視することにな
りかねません。「疲れちゃった」にも、その疲れ方は何万通りもあります。この
感情にふさわしい言葉を与えることができたなら、いいですね。
私の息子が2歳のときです。ある晩、様子がおかしいので聞いてみると、
「頭が疲れちゃった」
といいました。「頭が疲れる?」。みんなで大笑いしました。「おまえは疲れるほど頭を使って
ないでしょう」と。そうしたら、それから30分後には熱が40度近くになっていま
した。これは大変と、すぐに病院に連れていったら、骨髄から骨髄液を抜いて検
査され、髄膜炎と診断されました。怖い病気です。さいわい細菌性ではなくてウ
イルス性だったのですが、それでも数日間入院んしました。
「頭が疲れちゃった」というのは頭が痛かったことを、息子なりに懸命に表現し
たのだと思います。髄膜炎は急性の頭痛からはじまるのだそうです。笑ってしま
ったことを、いつまでもとても申し訳なく思っています。
◯ 「大変だったものね」
「よくがんばったもの」
「どんなふうに付かれたの?」
✕ 「つかれるようなことしていないじゃないの」
「年寄みたいなことは言わないの」
汐見稔幸 この「言葉がけ」が子どもを伸ばす!
認定こども園せいれんじ