今日のVTR 『毎日体操』
どうぞご覧ください!
― 個性は、自分の感情に子土馬を与えること ―
個性のある子に育てたい。そう思っている方は多いと思います。
ところで、個性って何でしょう。
ある問題については、こう答える。もっと聞かれたら、論理的にこう説明する。まるで想定問答集のように、大人が期待しているような答え方をする。そういう「おりこうさん」を私たちは個性的とはいいません。むずかしい数学の問題が参考書のように解けたとしても、いま話題になっているニュースに対して、その人らしい意見を持たず、無難に答えるだけでは、個性的とはいえないのです。個性というのはもっと身近なところに存在します。なんだと思われますか? それは、感情にどのような言葉を与え、それをどう表現するか、です。
感情というのは、宇宙のなかの星のように無数にあって、無限の多様性を秘めているものです。一人ひとりの違いは、その人の感じ方、感情の抱き方の違いです。「感じ方は人さまざま」なのです。
あなたはこんな経験がありませんか?
「うーん、そうなんだけどちょっと違うのよね」
「この気持ち、どんなふうに表現したらいいのかしら?」
私たちは、言葉ですべてが表現できると思いがちです。ところがそうではありません。言葉の数は限られているのです。それに対して感情のグラデーションは無限。的確に表現することなどできないのです。
ではどうするのか? さしあたり子どもが「きれいね」といったら、素直に共感してあげればいいのです。「あら、ほんと。きれいね。」
子どもの感情を引き出すのも、お母さんの大事な仕事です。
「あら、風が気持ちいい!」
このような言葉を投げかけるだけで、子どもの感情は目を覚まします。「あっ、お母さんがそう感じているんだ。私(ボク)と同じだ」「そういえばそうだな。」そして、こんな言葉が子どもの口からでてくるとしたらどうでしょう。
「うん。なんだかウキウキするね」
お母さんは子どもの感情を言葉にするときのサポーターなのです。
「そうね。お母さんもウキウキしてきたな」
ここが、子どもの個性的表現を励ますことができるかどうか、親のウデの見せ所です。
汐見稔幸 この「言葉がけ」が子どもを伸ばす!
認定こども園せいれんじ