今日のVTR 『うれしい園バス』
どうぞご覧ください!
― 豊かな感情を言葉にするヒントは、お母さんの提案から ―
大事なのは、まず感情です。
見たり、聞いたり、いろいろな体験をしたときに、どのように感じるのか。その感じ方の奥行きを深め、ひだを豊かにすることによって感受性の容量が大きくなります。これが感情が豊かということにほかなりません。それを促してくれるのは感情をどう言葉にするかということです。
「これやってみない?」
お母さんが提案します。このとき、子どもはそれをすることにまつわる感情を思いめぐらします。
「やりたくない、けどやらないとうるさいし・・・」いろんな感情、判断が、いっせいにうごめきます。これに的確な言葉を与えるのは至難のわざです。そこで、手近にある身近な言葉ですませようとします。たとえば100の感情があっても、とりあえずは伝い慣れた言葉で対応します。
「イヤだよ。やりたくないよ」
ここで、「ああそうなの」で終わってしまうとしましょう。じつは子どもはそうした対応に不満なのです。なぜなら、これだけだとじつは100のうち50くらいしか表現できていないので、残りの感情がモヤモヤとくすぶってしまうからです。
不思議ですね。
「イエスかノーか」で代表される二文法は、わかりやすく簡単で、一見合理性を持っているようにみえるのですが、そのじつ、とても不合理な理由の1つがここにあります。もし、感情の50のなかに本当に大切なものが隠されているかもしれない・・・。
二文法の問題性、乱暴さ、不誠実さなどの理由はここにあります。
◯ 「これ、やってみない」
「おもしろそうね。ママもやろうかな」
✕ 「これ、やってちょうだいね」
「どっちなの。はっきりしてっ!」
汐見稔幸 この「言葉がけ」が子どもを伸ばす!
認定こども園せいれんじ