今日のVTR 『課外授業』
どうぞ ご覧ください!
― このひと言には、何万通りもの「きれい」がある
「きれいだなあ」と感じる。これにも何万通りもの「きれい」があります。それをどう言葉として表現するか。どういう言い方が自分が「きれいだなあ」と感じた、その感情に近い言葉なのか。それを模索して、本人も納得できる言葉で表現できるようになると、個性が生まれてきます。
「あそこにあるあれ、きれい」お母さんにはさっぱりわかりません。周囲を見回してもきれいなものは見当たらない。花が咲いているわけでもない。「ねぇ、どこがきれいなの。ママには見えないけど。」会話を誘います。
「ほら、あそこ。大きな石があるでしょ。あの下にね、小さな気があってね、その葉っぱがキラキラって光るの・・・こっちからよく見えるよ。きれいだよ」
「あらホント。よく見つけたね。◯◯ちゃん、きれいなもの見つけるの、うまいね」
このように子どもの感性、感情をしっかり受け止めて、その感情や気持ちを言葉にしていくのを励ます。これが親の仕事です。
じつはこのことは、子どもに限ったことではありません。突きつめれば、感情や気持ちを言葉にするのが人間のもっとも大事な仕事なのです。感情や気持ちに対して、それにふさわしい言葉を探して表現していく。生きた表現の原点です。これがすなわちコミュニケーションなのです。
◯ 「ホント。きれい」
「よく見つけたわね」
「ねえ、ねえ、どこ、どこ?」
✕ 「別にきれいじゃないのよ」
「キョロキョロしないのっ」
汐見稔幸 この「言葉がけ」が子どもを伸ばす!
認定こども園せいれんじ