安家ー乳幼児教育は、人間の根っこの教育と称されます。根は地中にあるため、その姿は見えにくく、その後の育ちの姿さえ見通しにくいものです。植木屋さんからお聞きした話です。「樹木の枝や葉は、地中に伸びた根の幅までしか伸びない」と言うのです。促成栽培ではなく、その子らしい根を伸ばしやすくするためには、柔らかい滋養に満ちた土が何よりも大切なのでしょう。その滋養に満ちた柔らかい環境を作っていくのは、ご家庭と私たちこども園です。

小学校を目前に、英語の授業が始まるなどの報道に接すると、「英語を習わせなければ」の思いが募ります。そのような不安は誰にでもありますが、本来、子供は好きな人からしか学ぶことができず、興味あることしか学べない生き物です。じっくり親子関係を作り、園で能動的な生活や遊びで獲得した意欲や態度は、小学校以降の学習の強い基盤となります。

行く先が不透明な時代を迎え、これからどのように生きていけばいいのかと思い悩むこともおありになると思います。子育て時代を豊かに楽しくすることをテーマに通信をお送りしたいと思います。ご期待いただければ幸いです。