保護者の皆さんは集中力がある方ですか。どのようにすればお子さんに集中力をつけることができると思いますか。
「わが子が集中力がなくて困っている」というお話や、「自分に似て集中力がなくて、心配です」というご相談を受けることがあります。
実は人間は集中力がないのが当然です。人類の歴史を見ればそのほとんどが狩猟採集時代です。自分たちで動物を捕まえて、木の実を取って食べる、逆に猛獣に襲われると命を落とす。生き残るためには集中せず、レーダーの感度を最大限にして、全ての方向で警戒しないといけませんでした。現在は食べ物が見つかるまで探し歩いたり、街を歩いていたら動物に襲われたりということはありませんので、何かに集中しても大丈夫になったのです。
保護者からの逆の質問を受けることもあります。「遊んでいると周囲が見えなくなるんです。」、「あまりに集中しすぎて、話しかけても聞こえなくなるのです。直すためにはどうすればよいですか。」と。これは没頭しすぎて、俗にいう「フロー状態」や「ゾーンに入る」と言われる状態です。何かに集中し、周囲が見えなく、音も聞こえなくなるということです。ここまで集中できる人は、子どもはもちろん、大人も少ないと思います。私にもできません。保護者にはこのように答えています。「フロー状態に入る力は、勉強でも仕事でも大きな成果を出すことができる将来の強みになります。この強みである集中力を直す必要はありません。」と。何事にも実力を発揮していくためにはこの集中力を上げていくことがポイントになります。
ちょっとしたことを心がけるだけで、子育てが楽になったり、お子さんの成長が加速したりする、そのようなお話をご紹介させてもらいたいと思います。
わたしの子育て日記